糖尿病だと果物を食べてはいけないの?



糖尿病の基礎知識

 

 

糖尿病の人が「私は糖尿病なので果物を一切食べられない」とさみしそうに話すことがしばしばあります。では、糖尿病にかかると、本当に果物を食べてはいけないのか?治療の効果を下げずに、果物を食べる工夫は出来ないのか?をお話していきましょう。

 

まずは糖尿病についての基本的なおさらいです。糖尿病と言う疾患は、すい臓で作られるインスリンというホルモンが作用不足となって、慢性的に高血糖状態になってしまうことを指しています。

 

インスリン(ホルモン)は、体内で血糖を下げるための唯一のものであり、食後の血糖上昇を調節する作用があります。更に、血液中のブドウ糖を細胞に送り込んで活動するためのネルギー変換をしたり、脂肪やグリコーゲンに変換し、これをエネルギーとして蓄えることもしてくれます。

 

つまり、インスリン分泌量の不足や作用悪化は、摂取した栄養分の細胞内吸収が不十分につながるのです。また、血液中にブドウ糖などが増加し、高血糖状態が長期間続くことになります。それで腎症、網膜症、神経障害などの合併症が起きる危険性が高まります。

 

糖尿病になってしまったら、対策として、血糖をできるだけ正常に近い状態に保つようにしなければかなり危険です。実際の対策としては、合併症を予防しつつ、健康な人と同様に日常生活を送れるようにするしかありません。

 

種類は1型糖尿病と2型糖尿病がありますが、いずれにしてもインスリンの働きが悪くなって、ブドウ糖が取り込めなくなることから起こります。ちなみに、2型糖尿病が95%以上を占めています。